ビジネスにおいてコミュニケーション能力が重要だと言われますが、その本質は、ノリがよくおしゃべりできることでも、上司や取引先におべっかを使えることでもないと考えています。コミュニケーション能力の本質は、「質問に回答する」能力。これに尽きる。今日はそんな話をしていきたいと思います。
「質問に回答できない」とは
「質問に回答する」こんなこと誰にでもできる。そう思いがちですが、私の短い8年間の社会人経験で社内外含めて質問に回答することができるのはほんの2割くらいだと体感しています。つまり10人のうち8人くらいは質問に回答ができない人だということ。それだけ世の中には質問に回答できない人で溢れています。
どういうことかというと、例えば、「この仕事はいつ終わるか」と質問をしたときに、期待される回答は日付や時間などなのですが、なぜか進捗が悪い理由が帰ってきたりします。「ちょっと他の仕事が立て込んでいて」と。
Whenで聞いているのに、Becauseで回答されると。これはすごく稚拙な例ですが小難しい話になってくると、本当に質問に回答ができない人たちが多いです。これがズレると、コミュニケーションに無駄が発生し、ストレスや議論が噛み合わなくなるのです。
どうして質問に回答できないのか?
これはいろんな理由があると思います。
例えば上司がめっちゃ怖くて、正直に回答をするとブチギレられるとか、質問の内容を理解できていないとか、質問に対して回答できる知識を持っていないとか。
ただしどんな理由であっても質問に対して正しく回答する必要があります。
上司がめちゃくちゃ怖い場合もまずは質問に答える。この仕事が終わったのかと聞かれたら、終わったのか終わっていないのかをまず答える。終わっていなければ詰められると思いますが、そこで理由について回答しましょう。質問に答えないことで怖い上司のボルテージをさらに上げることになるので、怒られるときは正面からぶち当たりましょう。その方が軽症で済みます。
質問の内容が理解できないときや、回答ができない場合も、その状態を正直に回答しましょう。質問のこの部分が理解できないので正しく回答ができない、私には質問に回答できる知識がないですと。
質問に対しては難しいことを考えずに聞かれたことをまず直球で回答しましょう。でないと国会中継のように質疑と回答のやり取りが理解不能な議論になってしまいます。
質問に回答するだけで価値に
逆にいうとこれだけ質問に回答できる人間が少ないのでただ質問に正しく回答できるだけでビジネスシーンで信頼されるようになるはず。
いつも「A or B」、「What」、「When」、「Where」、「When」、「Why」、「How」のどれで質問されているかを確認してまず、それに対して回答をしてください。その後に理由や詳細な説明を求められればしていく。これが基本。
これをすれば担当しての信頼は積み重なっていくかと思います。